グランプリシリーズのロシア大会(ロステレコム杯)で、女子SP3位という好位置につけていたユリア・リプニツカヤにトラブルが起こった。
演技直前の6分間練習から、ウルマノフコーチに足をマッサージしてもらっていて、足を攣ったのか怪我をしたのかと心配だったが、この時から足の違和感は始まっていたようだ。
そして、滑り始めて大丈夫かなとドキドキしながら見ていたら、ジャンプが抜けた後、痛そうな顔を見せ、足を引きずりながら演技を中断してコーチの元へ向かった。
演技を再開するようにコーチに言われ、その後ジャッジに説明をし、再度滑ろうとしたが、やはり無理だと思ったのか、またコーチの所に戻り、再び説得されて何とか最後まで滑ったように見えた。
もしかしたら、本人的には棄権したかったのではないだろうか?
怪我を押して演技を再開したリプニツカヤの姿は、本当に見ていられなくて、ロシアの観客の中には涙を流している人もいた。会場で見ていたエフゲニア・メドベージェワも、祈るように拍手を送っていた。
そんな状況でも再開後はステップもスピンもこなし、ジャンプも転倒にはなったが挑んだ。キスクラでは涙をこらえているようだった。
個人的には、もし本人の意思でないのなら、この大会でそこまで無理して滑らせる必要があったのかと疑問に感じる。
今回の怪我が、スケアメを棄権した原因の古傷と同じなのかは分からないが、もしそれで悪化してしまったらオリンピック選考などに影響する可能性もあるのだから。
*追記
ロシア紙(http://www.fsrussia.ru)のウルマノフコーチインタビューによると、足が麻痺して動かなくなったための中断で、演技を続けたのは本人の意思とのこと。これから検査をする予定だという。